スマートフォン導入-ソフトバンクの先見
ソフトバンクがスマートフォン型の携帯を導入したのは、同社が携帯キャリア界への参入として行ったボーダフォン日本法人買収にその端を発する。しかし、ソフトバンクは、同法人買収後も積極的に新規スマートフォンを導入し続ける。現在のところ、ソフトバンクが投入したスマートフォンは、ビジネスユーザー用のものを除けば、コアなユーザーの中での評判に落ち着いているように見える。
携帯電話を世界的に分類してみると、ブラウザーフォンとスマートフォンに分けられる。前者は、文字通り、閲覧に重きを置いた携帯電話の総称であり、他方、後者は、携帯を多角的に用いる場合の表現である。携帯電話を、電話やメールなど情報の受発信というコミュニケーションの道具として概念構成したのがブラウザーフォンという表現であり、他方、情報を持ち運び、コミュニケーションの道具にとどまらず必要な場合には加工することをも可能にしたのがスマートフォンという存在なのである。スマートフォンとは、ありていに言えば、いわゆるPDAに通信機能を付加したものに他ならない。
ソフトバンクが扱うスマートフォンには、ビジネスユーザーに特化した、いわば特化型(現在はX10系)と、一般ユーザーを対象にした、いわば普及型といえるものがある。ソフトバンクが、日本国内で普及率の極めて低いスマートフォンを導入し続けるのは、世界標準といってもよいスマートフォンの潮流が、今後日本にも遅かれ早かれやってくることを見越してのことだろう。スマートフォンは、多機能化する昨今の日本のブラウザー携帯の、ハードウェア的限界を、補填してなおあまりある存在になる可能性を秘めている。ソフトバンクがスマートフォンを導入し続ける意義はそこにあるといえよう。