ソフトバンクの中でのノキアの位置づけ
ソフトバンクが採用する外国製の携帯電話には、モトローラ社製、台湾HTC社製そしてノキア製があるが、そのうちモトローラ製のものは旧ボーダフォン時代のもので現在は販売を終了している。ソフトバンクになって採用した携帯は後2者となる。台湾HTC社製(日本製品名X01HT)のものは本体にキーボードを備える本格的なスマートフォンとしてビジネスユーザーに人気を博している。他方は、旧ボーダフォン時代に出荷されたノキア製702NKは702NKIIを経て、ソフトバンク時代には世界的に人気を博するノキアのNシリーズの携帯を採用した。それがN73で、日本機種名705NKである。またHTC社製X01HTの後継機としてビジネスユーザーに特化したノキア製Eシリーズ(日本製品名X01NK)を採用している。
ただ、操作が外国仕様なため、日本仕様に慣れた日本の携帯風土には合わない面もあり、かつ、携帯をメールと電話にしか使わず、他の機能はいわば「おまけ」程度でしか利用しない一般ユーザーにとっては、パソコンと同期することで様々な情報を管理できること、本格的なアプリケーションプログラムがインストール可能であることなど、いわゆるPDA機能自体は、現在のところ、少なくとも日本における一般ユーザーに市民権を得ているとは言いがたい。これは、世界に先駆けてPDAが市場から基本的には消滅したといえる日本にとっては、携帯の概念構成自体が世界標準に合わせられない側面は否めないところである。ただ、ソフトバンクなどのキャリアの地道な外国製携帯の採用努力や、ノキアが矢継ぎ早に出す魅力的な新機能や新デザインを搭載した新機種類、来年度黒船上陸と巷で騒がれるアップル社のiPhoneなど魅力的な外国製品が国内に入ってくる可能性が高い中、国内の一般ユーザーの食指を動かす機会は確実に増えてきていることも事実である。ソフトバンクが携帯シェアで世界最大手のノキアの携帯を採用し続けるのは、その点では先見の明があるのかもしれない。